2022年心理カウンセラー認定試験 受講者の発表です。
今回心理学を通して、私が変われたこと、相手からみて『私の見方が変化したこと』について話していきたいと思います。
私の自己紹介をします。名古屋出身で、中津川市に住んで7年目になります。
家族構成は、夫と7歳の男の子、2歳の男の子の4人家族です。好きなことは、家族でキャンプに行くことです。
私は小さい頃から活発と親から言われており、自分で玄関の鍵あけて外に行き、外遊びが好きな女の子でした。そんな風で小学生のころから他の子より走ったりすることが早く、運動神経だけはみんなより優れていました。
小学生の高学年になると地域の陸上大会で賞をもらうようになり、中高一貫で陸上の特待生と入りました。そこで日々の練習の積み重ねと努力で、インターハイにも出場することができました。
そして高校卒業の3年生の時、資格をもった職業がしたい、と思い、看護師を目指し、専門学校に入学しました。卒業後、現在も看護師として働いています。
職場での心理学を学ぶ前の私
心理学を学ぶ以前の私は、感情をあまり表には出さず、人との関わりを避けて人生を送っていました。それは、相手に声かけられると、緊張しやすい性格で表情が硬くなってしまい、相手の顔を見ることや目線を合わすことが苦手でした。そのため、学生のころから人付き合いがうまくできず、看護師として働きだしてからも、就職して1,2年の頃はとても苦労をしました。
このまま仕事を続けてもいいのか、すごく悩んだときもありました。なんで私はなんでこんなに人が苦手なのか、人と話すとすごく緊張しやすいんだろうと思い、理由を考えたりしましたが、わからないままでした。
しかし、そこでの上司がとてもいい人でした。仕事終わりには、私の悩みについて話を聞いてくれたことで、気持ちが楽になってきました。その人と一緒に仕事をやりたい、今の仕事を頑張って続けよう、という思いになりました。
その上司に出会ったことによって、今も看護師として続けられていることに感謝をしています。
その後、2013年に結婚し、翌年に長男が産まれました。2019年には次男も産まれました。
家での心理学を学ぶ前の私
日々の生活では、家族との生活も毎日をこなすような生活でした。
私自身「仕事もしているし、忙しいのはしょうがないじゃん」と言い聞かせていたところもあり、子どもに対しては「あれやった?これやった?」と指示的なとこがありました。私がそう言えば、子どもは早く行動をするので、それに合わせて家事も早く片付くようにやっていました。
旦那に対しても同じで指示的なところがあり、私が生活する上で自分のルールを作っているところがあり、食事をとったら、お風呂、洗濯、子どもの寝かしつけなど時間割を作っていることがありました。少しでもその通りならないと「はやくはやく、次はあれして、こうして」と言ってイライラすることも多かったです。
心理学を知ったきっかけ
2人目の産休中に『ととのえ』を知りました。2019年に家を建てる予定だったため、それをきっかけに整理収納講座を受けました。整理収納講座の中で心理学が関係することも知り、次男が産まれたことで心理学を学びながら子育てをしたい思い、その翌年に心理学講座を受けました。
後に出てきますが、私の両親は、愛情のある子育てに対して不器用なところがありました。
私がもともと人との関わりが苦手ということもあり、長男が産まれ、育てながらの子育てに自信がなく、子どもに対して一歩踏み切れないところや、小学生になった子どもとの意見がかみ合わないことが出てくるようになり、どう対応していいのかわからないことがありました。
このまま子育てしてていいのか、不安な気持ちをもちながら子育てをしていたため、心理学講座を受けることで何かが変わるのではないかと思い、受講をしました。
心理学とは
1つめ:自分や相手の心の内側を知り、価値感の違いを認めること
2つめ:自分や相手の思考がどこから来ているのか知ること
3つめ:ひとつの考えに固定せず、いろんな考えを知ること
4つめ:良いコミュニケーションを取るための方法を学ぶこと
そのことを踏まえながら、私が心理学を学んで変われたことを話していきたいと思います。
・自分や相手の心の内側を知り、価値感の違いを認めること
私が足りていない部分は『相手に関心をもち、興味をもつこと』です。
心理学を受ける前は、それなりに職場での人間関係も築けてはいましたが、どこかで人との関わりをブレーキをかけている自分がいました。その足りていない部分を少しでも変えたい気持ちがあったため、次男出産後の職場復帰の後、講義で習ったことを実践する努力をしました。
それは、ストロークの行動でした。相手のことを『知ってあげる』、『わかってあげる』、『認めてあげる』、『ほめてあげる』ことを意識しました。出勤の時にいるスタッフに声をかけ、相手が私に「気にかけてくれている」と感じさせるように行動をしました。「大丈夫?やれている?聞きたいことはないの?」と積極的に話しかけました。相手の個々の心の内側を知るためには、関係をもつことが必要と考えたからです。
最初は努力して言語化をしていましたが、今では自然と言葉がでるようになり、スタッフからは「田口さんがいるとめっちゃ安心するし相談しやすい」と言われようになりました。
心理学を受ける前はそんなふうに言われたこともなく、自分自身が「えっ、こんなことを言ってくれるなんて」と驚いたことがありました。
最初は相手を知ることが必要、と行動をしていた自分がいましたが、相手からストロークをもらえたことで喜びにつながりました。
その部分が、心理学を実践することで自分を変えたいと思った行動で、相手にも見方が変化してきている、と感じました。
・自分や相手の思考がどこから来ているのか知ること
最初の実践心理学講座を受け、その後、心理学カウンセラーとインナーチャイルドを同時に受講しました。
実践心理学で学んだことを実践したいと思いながら、相手に対して一歩踏み入れることができない、自分の中でブレーキをかけてしまう自分がいました。
なぜ私はこうした考えや思いなるのか、もっと深い心の部分になにかあるのではないかと思いました。
心理学を学びながら、このような思考は子どものころの未完了な感情であることを知りました。
インナーチャイルドとは、幼い頃に理由不明で未完了になっている納得しがたい辛い感情に、答えが見つかっていないために、大人になっても辛い感情を慢性的に感じる癖を持ち、答えを探し続けているモヤモヤした状態のことをいいます。
インナーチャイルドを知った事で、私の考えや思いの癖の理由が、子どもの頃の親との関係があることについて納得ができました。
・ひとつの考えに固定せず、いろんな考えを知ること
心理学を学び、認知のゆがみ10パターンがあることを知りました。
私は、その中の8の『べき思考(すべき思考)』の傾向があり、何でも「当然~すべき、絶対~でなければならない」と頑固に思い込んでしまうことがありました。
日常的に子どもに対して、「なんでしないの?こうするべきだよ」度々言ってしまうことがありました。
例えば、
以前
子どもが「先生に宿題出すの忘れた」と言います。
私は「なんで出さなかったの」と言います。
子どもが「だって忘れちゃったんだもん」と返すと、
私はここで「これは、絶対今日出すべきものだったんだよ」と少し強い口調で言います。
私も言い出したら引き下がることもできなくなり、このやり取りを繰り返し、最後は子どもが泣きわめいて終わります。
現在
子どもが「先生に宿題出すの忘れた」と言います。
私が「どうして出し忘れたの」と聞くと、子どもが何か理由を言います。
私は「じゃあ、明日、先生にきちんとお話して昨日出し忘れましたと言ってだそうね」と言います。
すると子どもは「うん、わかった。先生にきちんとお話する」と言って、
最後は、子どもは安心して笑顔になる。
ここで、べき思考であると感情的になってしまって混乱をもたらし、以前の私は気持ちがおさえきれなくて、きつく言い放ってしまっていたところがありました。
この認知のゆがみを知ることで、出来事を肯定的にとらえたり、違う見解もある事にきづかされました。また、私自身、感情的になりやすい自分の傾向も知ることができました。
・良いコミュニケーションを取るための方法を学ぶこと
家庭での変化としては、あいさつをするようにしました。
私が育った家族はあいさつする習慣がなく、今思うとあたりまえのことをしてないことに気づかされました。
そこでもストロークの行動を行うようにし、家族の間であいさつ、例えば、「おはよう」「おやすみ」「ありがとう」と私から家族に伝えるようにしました。
そうすると子どもからも積極的に声をかけてくれるようになり、今では私がなにかをして言うタイミングを逃すと、子どもからおやすみと先に言ってくれるようになりました。
こんな簡単ことですが、相手からあいさつされるだけでこんなにうれしい気持ちになるとは思っていませんでした。
また、魔法の言葉やそ段活用を使用し会話をするようにしました。子どもには魔法の言葉を伝え、「さすが、いいね、うれしかったよ」と活用しながら会話するようにしました。
このように実践心理学を通し、コミュニケーションの方法を知ることができました。
心理学を通し本当に得たものは
自分が心理学を学んで手に入れたものは、本当の自分かもしれません。
理由としては、私の生い立ちには、父親に指示されながら、こうしなさいと生きてきた人生でした。私が子どもの頃に思っていた父親印象は、こわい人でした。何か気に障ることがあれば、子どものころはよく怒られていた記憶があります。
子どものころの私が父親と一緒にいる時は、いい子でいたい、怒られたくない、と父親の表情を見ながら、目で追っていたところがありました。私が笑っていると何か言われそう、怒られて泣いていると「泣くな!」と言われ、今考えると父親の気分次第で言われていたと思います。その後も私が大人へと成長する段階でも、他人の様子が気になることが多くあり、学生の頃は先生、職場でも人の顔色を見ながら関わっていました。
生い立ちのところでもいいましたが、その子ども時代が影響し、表情をあまり出さない、人との関わりを避けてきた理由ではないかと思いました。
また、私の母親は、子育てに興味がない印象がありました。
私自身、結婚し子どもが産まれ、子育てしていますが、私の小さい時って母親からどんなふうに子育てしてもらっていたんだろうと思い出しても、スキンシップをされた記憶があまり思い出せません。実家に孫を連れて行くときもありますが、孫に対してあやすそぶりがほとんどなく、私にもこんなふうだったのかなあと思ってしまうところがあります。
両親は、20歳で結婚して22歳で私を産みました。祖父母と一緒に住んでいなかったためサポートもなく、両親は共働きで母親はパートの仕事でその時、その時を一生懸命生きてきて子育てには余裕がなかったのではないか、と思います。
また母親は、誰かに子育ての方法を知る機会も少なく、育て方を知らずに子育てをしていたと言えます。しかし、子育ての方法を知らなくても、子どもを育てていかなければなりません。
私が大人になった時に、時々何かひっかかる出来事があるときに「これが私の性格なんだ」「私はこういう人だし」と決めつけていました。けど、これは幼少期の時の出来事から起きていることを知り、今まで自分の幼少期、見ないように、忘れたいと心を閉じて生きてきたんだと感じました。
実践心理学講座を受講したことは今の状況と幼少期を振り返るいい機会であり、振り返って感じたことは、私の幼少期には子どもに対して、甘えの欲求が満たされていなかったため愛情不足を感じ、それが私の中にインナーチャイルドを作っていたことを知り、納得ができました。
私はまだインナーチャイルドに対して解決できていない部分はありますが、母親と違った人生を送りたいと思っています。母親と違って、一人の女性として自立した生活がしたい。子どもに関しても、私の人生の中で子どもが一番になります。
私が母親となってからは、母親像とはなにか今でも日々考えながら過ごしています。
今、私が感じる母親像とは、
①子ども2人ともに甘えの欲求を満たしてあげるように、ストロークとスキンシップを与える。
②上の子に関しては、今7歳という時期のため関わる中で親の期待に応えたい行動を感じてしまう場面が
度々あります。上の子も他人から認めてもらいたい、ほめてもらいたい思いがあると思いますが、
その中で少しずつ自立できる子に育ってほしいと願っています。
旦那さんとは、子どもが産まれたときに子育ての方針について話し合いました。
その結果、子どもがしたいと思ったことはチャレンジさせて見守ることにしようと決めました。今もその方針で子育ての方針は継続しています。
旦那さんは家事は苦手ですが、子どもとの関わりはとても上手で、子育てを楽しんでいます。子どもがその日にしたいという希望を聞き、子どもの気持ちを優先にして一緒に遊んでいます。遊びでも中途半端な気持ちではなく、子どもと一生懸命遊んでくれます。
また、旦那さんは、夜寝る前も子どもが今日一日楽しかったなあ、と一日が満足した気持ちで寝られるように寝る前も子どもの時間を大切し、寝る前に10分でも30分でも時間を作り、子どもと向き合って遊んでくれています。
私は、そんな旦那さんと子どもの関わる姿を見て、自然と教えてもらっていることが多くあります。
それは、私が幼少期にやってもらいたかった関わりを「私も小さいときあんな感じのお父さんがよかったなあ、子どもも笑っているね」と私が幼少期の時代をなつかしく思いながら、旦那さんと子どもとの姿を見ながら自分自身の心を満たしている部分です。
心理学を学び、色々な見方を変えることができました。今は、なにげない日常の生活の中で幸せを見つける努力をしています。
子どもと寝るとき、ぎゅーと抱っこしながら寝たり、家族皆で食事の時間笑っていたり、「あー、この今が幸せだな」と実感しながら生活しています。
基本感情
では、最後にこの幸せだなあと実感する気持ちについてお話をします。
この感情は快の感情といいます。
人間には、5つの基本感情があると言われています。
快には喜び。不快には苦しみ、悲しみ、不安、怒りがあります。
私は今、その中の基本感情の快を意識し、幸せを実感をしています。
今、心理学をやってよかったなあと思うことは、私は自分らしく人生を送り始めたことです。
私は人の目を気にせず、自然と笑顔が出せるようになりました。
私の人生の願いは私だけでなく家族みんなが笑って家族みんなが幸せでいることです。
人は幸せになるために生きている。人は、幸せになる権利と義務があります。
私が変われたこと、相手から見て私の見方が変化したこと
今回のテーマとして、私が変われたこと、相手から見て私の見方が変化したことについて話をしてきました。
私が心理学と出会う前は、今のままが当たり前、これが普通な生活、と思いながら過ごし、感情を表には出さず、人との関わりを避けていました。生きる意味も考えず、毎日時間割のように毎日をこなすような生活でした。
その生活は、心理学を知らずとも送れるでしょう。
しかし心理学を学んでからは、私自身が変われたと思えば、相手の見方も変化して、よい方向へすすんでいきます。
今の私よりさらに10も、20もプラスの幸せ実感をつかみ、幸せだなと感じる気持ちがあれば、家族のみんなにも伝わっていると思います。
これからも心理学を通して自分の魅力を深め、今後も学び続けていきたいと思っています。